結婚式の前撮りは、挙式の前に和装やウェディングドレス姿で記念の写真(ムービー)を撮影することで、必ずしもやらなくてはいけないものではありません。
ですがフォトブック(アルバム)だけでなく、前撮りの写真を挙式当日のウェルカムボードに使用するのがいまや定番の演出となっていることもあって、多くのカップルが前撮りをしています。
その前撮りには和装が断然、人気です。前撮りの基本知識や和装の知識、前撮りを成功させるコツなどを詳しくご紹介します。
結婚式にはウェディングドレスを着てバージンロードを歩きたい!というプレ花嫁さまが多いものです。さらにお色直しでウェディングドレスからカラードレスへチェンジするよりも、ウェディングドレスから和装へ変わる方がかなり時間がかかるため、おすすめではありません。
そうしたこと理由から、結婚式当日に和装を着用しないプレ花嫁さまが、和装の婚礼衣装を前撮りで残しておきたいと考えるようです。だから前撮りは和装が断然、人気なのです。
また後で詳しくご紹介しますが結婚式当日の和装のレンタル代は高く、前撮りでレンタルする方が安くすむようになっていることも選ばれるポイントの一つです。
結婚式の和装での前撮りは、結婚式当日には着られない和装衣装の姿を残せることが一番のメリットです。
それ以外のメリットは結婚式当日のウェルカムボードにできてゲストに見てもらえることや「前撮りのヘアメイクをやってみて、結婚式当日のヘアメイクを修正した」、「写真を撮りなれたので、結婚式当日には撮られることに緊張しなかった」という花嫁さまのコメントがあるように、本番に向けて気づく点がいろいろとあることです。
結婚式の前撮りには屋内の「スタジオ撮影」と、屋外の「ロケーション撮影」があって両方を行うカップルもいます。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2017 首都圏」によると前撮りでは「スタジオ撮影のみ」が35%、「ロケーション撮影のみ」が44%、「両方」が21%でロケーション撮影が人気のようです。
前撮りは前撮りプランのある写真スタジオ(写真館)に依頼することが多いようです。結婚式場の専属や提携事業者だったり、衣装レンタル店の提携先だったりと依頼先はさまざまなパターンがあります。
「価格が手頃でカット数が多い。」といった理由で先輩カップルは選んでいます。
前撮りのタイミングで人気の時期はやっぱり「春や秋」の暑すぎず寒すぎない時期です。
和装ですから特に猛暑は避けたいところです。化粧も崩れやすくなります。
真冬は雪の降るときにあえて、雪景色とのショットを撮るおふたりもいます。どんな写真を残したいかおふたりで話し合って、ぜひ理想を叶えてください。
ちなみに「ゼクシィ結婚トレンド調査2017 首都圏」によると先輩カップルのロケーション撮影のタイミングは、「披露宴の8週間前(2か月前)」が15%で最も高く、次が「4週間前(1か月前)」で13%、「12週間前(3ヶ月前)」が11%と続き「21週間以上前(5か月以上前)」が10%となっていて、それぞれのカップルの事情で時期は自由に決めていることがうかがえます。
和装の前撮りではロケーション撮影が人気ですが、どこでロケするのが人気かというと「庭園」が43%で最も高く、次に「神社」19%、「公園」18%、そして「海」が同じ程度の17%で、次に観光名所と続きます。「ゼクシィ結婚トレンド調査2017 首都圏」調べ
ただしロケーション撮影はどうしても天気に左右されてしまうので、撮影日には延期の場合の予備日を設けて、余裕をもったスケジュールを組めるようにしましょう。
また場所によっては撮影許可が必要なところもあります。スタジオ側が手配するかと思いますが、個人のカメラマンに頼む場合などはしっかりと打ち合わせしたり、事前調査をしたりして臨みましょう。
スタジオ撮影は天気に左右されないので、予定通りに進められます。またロケーション撮影に比べるとスタジオ撮影の方が比較的、価格が安く設定されているので、少しでもコストを抑えたいというカップルにはスタジオ撮影がおすすめです。
一般的に和装では挙式当日のレンタルより、前撮りのレンタルの方が安いようです。衣装レンタルと撮影料込みのプランを用意しているスタジオが多いためです。
ある事業者を例にすると「和装スタジオ前撮り」だと平日で「撮影料 + 新郎新婦衣装各1着+ 新婦ヘアメイク(洋髪) + 小物一式 +着付け + スタジオ使用 + 台紙1冊 + 1カットデータ付」で1万円弱です。土日祝日はそれに2万円プラスとなります。
その基本に追加で+ アルバム6P(6カット)36,000yen、さらに+ 全写真データ(100カット以上)47,000yenといったような料金になっています。
先輩カップルのスタジオ撮影のカット数は、「20カット未満」が24%で最も高く、次に「100~120カット未満」が18%、「220カット以上」が14%で続き、平均が131.4カットです。
また支払ったスタジオ撮影費用は「5~10万円未満」が33%で最も高く、次が「10~15万円未満」23%、「5万円未満」14%で続き、平均は12.7万円です。「ゼクシィ結婚トレンド調査2017 首都圏」調べ
ある事業者を例にすると「和装ロケーション前撮り」だと平日で「撮影料 +新郎新婦衣装各1着+ 新婦ヘアメイク / 小物一式 +出張料 + 台紙1冊」で2万円程度です。土日祝日はそれに2万円プラスとなります。
その基本に追加で + ミニアルバム20P(20カット)48,000yen、さらに + 全写真データ(200カット以上)76,000yenといったような料金になっています。
先輩カップルのロケーション撮影のカット数は「100~150カット未満」が19%で最も高く、次に「200~250カット未満」15%、「50カット未満」が13%で「500カット以上」が10%で続きます。平均は210.2カットです。スタジオ撮影に比べてかなり多いカット数です。
また支払ったロケーション撮影費用は「5~10万円未満」が39%で最も高く、次に「10~15万円未満」24%、「15~20万円未満」が14%で続き、平均は13.7万円です。 「ゼクシィ結婚トレンド調査2017 首都圏」
前撮り撮影を依頼できるスタジオ(事業者)の多くは和装の衣装レンタルも用意していて、レンタルとセットになったプランを用意しているので便利です。
日本の伝統と格式を感じさせる和装ですが、4パターンあります。
最も格式が高い礼装が「白無垢」です。打掛や帯、小物にいたるまで身につけるものすべてを白色で統一した衣装です。
「色打掛」は白無垢についで格式の高い礼装です。今では白無垢と同等ともされるようです。
赤などの華やかな色地に縁起の良い鳳凰や鶴亀などさまざまな柄が金糸や銀糸で刺しゅうされています。他には「黒引き振袖」といって裾を引きずる黒地の大振袖や着丈が約120cmの「本振袖」があります。
黒引き振袖は凛とした美しさが引き立ち、根強く人気があります。
和髪としては未婚女性が結うとされる「文金高島田」や「綿帽子」や「角隠し」があります。ただし「綿帽子」は白無垢のときだけにします。
角隠しは白無垢や色打掛でもOKです。
ちなみにどちらも挙式ではつけますが、披露宴では外すものとされます。「文金高島田」は今はかつらを利用します。
最近では洋髪を和装にあわせる花嫁さまが増えています。白無垢以外ではウェディングドレス着用とかわらないヘアアレンジをすることも一般的です。生花のヘッドドレスも人気があります。
新郎の和装では「黒五つ紋付き羽織袴」か「色紋付き羽織袴」です。「黒五つ紋付き羽織袴」は新郎の家紋を5つ染め抜いた黒羽二重の羽織、二枚重ねの長着に仙台平または博多平の袴です。
レンタルの場合は布を切り抜いて作った家紋をはりつけることがほとんどのようです。事前に家紋について確認しておきましょう。
「色紋付き羽織袴」は青や白、グレーなどがあり略礼装という位置付けになります。新郎の衣装は、新婦とのバランスが一番大切ですから、新婦の衣装が決まってから選びましょう。
新婦の和装が白無垢なら古風な正面フォトポーズも雰囲気があって素敵です。和室でおふたりで正座してのご挨拶や、並んだ後ろ姿のショットなども定番です。
洋装の定番!?のおでこをくっつけたポーズや和室で寝っ転がってくつろぐなんてポーズも人気があります。
前撮りのためのガーランドやフォトプロップスといったアイテムが撮影スタジオに用意されているか、確認しましょう。無い、または気に入ったものがない場合は購入して用意すると、理想の前撮りフォトが実現できます。
もちろん事前に持ち込みOKかどうかは確認しましょう!
「赤い糸」は定番アイテムで、LOVEと描いた赤い糸(新郎と新婦の小指に結んだショットを撮る)や「♡」「寿」や「結婚しました」なんて描いたバージョンもあります。
「JUST MARRIED」のガーランド、アルファベットオブジェ、番傘をさしたり、扇子といった小物もうまく使ったりしてポーズを決めましょう。
1ショット1ショットが大切な前撮りですから、事前にどんなポーズで撮りたいか、しっかり事前準備します。
100ショット以上撮る場合は「指示書」を用意するプレ花嫁さまも多いです。撮り忘れがなく、当日にポーズで悩まないですむのでぜひ作りましょう。
ネットやSNSでみつけた先輩花嫁さまの画像を集めて、pptやwordなど自分が作りやすいソフトにコピー、コメントを書き足します。
1枚に多くの画像を載せて、全体のページ数は抑えめにすると当日カメラマンやスタッフが持ちやすくなります。
絶対撮りたいポーズには、わかりやすい(目立つ)マークを付けておきましょう。画像だけ印刷して、コメントは手書きで追加しても。楽しんでつくりましょう。
この時にしか撮れない結婚式の和装前撮りですから、定番ポーズや人気のアイテムを使ったポーズ、そしてオリジナルのポーズなど悔いのないおふたりの姿を写真に残したいですよね。
事前に先輩カップルの写真をたくさん参考にしながら指示書を作ることが成功のポイントです。
前撮りだけではなく、結婚式をしないおふたりもフォトウェディングとして和装で撮ることもおすすめです。
うっとりするほど素敵で納得の写真を残しましょう。