結婚式では、結婚祝の電報を読み上げるシーンが必ずありますね。最近ではメールなどの伝達ツールが使われることがほとんどのため、電報の送り方が分からない方も多いことでしょう。ここでは、電報の送り方やマナーなどをご紹介していきます。結婚式に参列できないけど、お祝いの気持ちを伝えたいという方は、ぜひ、こちらをご覧ください。
さて、必ずといっていいほど結婚式では祝電が読み上げられますが、そもそも、祝電はどうして送るのでしょうか。
どんなに大切な人の結婚式でも、日取りがもともと決められていることもあり、仕事の都合や家族の事情で参列できないことはあり得ることです。
最近では、極少人数で結婚式を執り行う夫婦も多いので、友人だと招待されないケースもあります。仕事のお付き合いでは、なかなか参加することも難しいケースが多いでしょう。
このように、ゲストやホストの都合によって結婚式には参加できないけれど、大切な気持ちを伝えたい時に役立つのが祝電です。結婚式披露宴の最中に読み上げられることが多いですので、式には出席できなくとも、ハレの日を迎えている2人に言葉を送ることができます。
通常の手紙などでは読み上げられることはありませんが、祝電なら司会の人が読み上げてくれますので、より、フォーマルな形で相手に気持ちを伝えることが可能なのです。
結婚式披露宴の場には、新郎新婦の家族や職場関係の人などが出席していることも多く、祝電が多く届けば、「2人は多くの人に祝福されているのだな」といった気持ちにもさせてくれます。
ただの手紙では新郎新婦のどちらかに読まれるだけになりますが、祝電を送ることは演出の一つとなり、結婚式を盛り上げる一助にもなり得るのです。
結婚式で電報を送るのは、「出席できない結婚式」がある場合のみです。他に考えられるケースでは、結婚式に招待されていないけど、お祝いの気持ちを届けたいという場合に祝電を送ります。
たまに、結婚式に出席するけれど電報を送ろうかな?と、考えている人もいますが、特別なことがない限り、「結婚式出席」&「電報を送る」という2つの行為が重なることはありません。
最近では可愛らしいぬいぐるみの電報やユニークなデザインの電報もあるので、新郎新婦から求められるケースがあれば送っても構いませんが、かなり特殊なケースといえるでしょう。
ものでお祝いの気持ちを表したい場合は、手紙を書いたり、結婚祝いのプレゼントを別で渡したほうがいいと言えます。
かつての日本では、急いで情報のやり取りをするには電報が使われていました。電話などが各家庭に無かったときの時代ですので、ずいぶん昔の話ですが、生活に密着していた通信手段だったんですね。
しかし、現在では、電話も携帯電話が普及していますし、メールやFAXと行ったもっとスピーディーに情報を伝えられるツールが整っています。そのため、祝電を送る方法を知らない人が多いのが現状です。
大人になれば、一度くらい祝電を送るシーンに出くわすこともあるかもしれませんので、今のうちに、祝電の送り方を知っておくのもいいでしょう。
さて、早速祝電の送り方に入ります。祝電を送るには、まず、祝電を申し込むことから始めなければいけません。
祝電を申し込むには、電話やネットなどのサービスを活用しましょう。
電報は、電話から申し込めます。電話から電報を送るなら、電話会社などが行っている電報のダイヤルに電話をかけます。
ここでは、ソフトバンクグループの「ほっと電報」を例に挙げて説明しましょう。
まずは、ほっと電報のダイヤル番号「115」に電話をしましょう。音声ガイダンスが流れますので、「祝電」を選択してオペレータにつながるまで待ちます。
オペレータが注文を受けてくれるので、電報に記載する内容を伝えましょう。最後に、指定の日時や場所などを伝えれば完了です。
電報の料金は、電話代と一緒に請求される仕組みになっていますが、注文時の電話料金は無料です。そこで色々と祝電の商品を案内してもらったり、色々相談してみるのもおすすめです。
午前8時から午後10時まで、年中無休で申し込めるので、忙しい仕事の合間などにも注文ができますね。ただし、国外からの電話では申込みができませんので注意しましょう。
電話での電報申込みを行っている電話会社は、KDDIグループの「でんぽっぽ」や、NTTの東日本のD-MAILなど、複数あります。多くの場合115が電報のダイヤルとなっており、契約している電話会社の電報サービスにつながります。
最近での電報は、ネットから申し込む人も多いようです。実際にどんなデザインの電報にしようか悩んでいる場合は、サイトに掲載されているカタログから選ぶこともできます。
電報の文例集などが掲載されているサイトも多いので、それらを参考にすることもできて便利です。
「電報 ネット」などで検索をすると、多くの電報サービスのサイトが出てきます。そこで、電報サービスを行っているサイトにアクセスし、「祝電」のカテゴリーの中から気に入ったものを選びましょう。
商品を選んだら、送り先住所の入力や、申込者本人の住所を記載します。次に、電報に記載するメッセージを入力して、注文完了です。
電話での申込みの場合にも当てはまることですが、電報サービスの会社では特急料金などを設けているケースが少なくありません。夕方◯時までは当日配達などのサービスもありますが、利用すればそれだけ特別料金が発生します。
現在では1ヶ月前など、事前に電報の申込みができるので、慌てたり、無駄な料金をかけたりしなくてもいいように、前もって申込みをしておくといいでしょう。
そもそも、電報は紙に要点となるメッセージが書かれているだけのシンプルなものです。ただし、最近では、お祝いの電報でも「結婚」「誕生日」「出産」「開店」「受賞」「就任・昇進」「入学・卒業」「選挙」など、さまざまなカテゴリー分けがされて、それぞれ祝電の趣旨にそったデザインが用意されています。
結婚式で人気の電報は、華やかな花のデザインや、可愛らしいぬいぐるみ付きの電報です。とても凝っているものでは、しかけ絵本のような細工がしてある、ポップアップ式の電報などもあります。
電報の文面は、多少硬い雰囲気の言葉を選ぶことも多いです。やはり、相手に喜んでもらいたい、驚いてもらいたいという気持ちを込めて、華やかさのある電報を選んだり、かわいいぬいぐるみ付きの電報を選ぶといいでしょう。
価格が気になるかもしれませんが、一番安いカード式のものでも1,000円程度、工夫のあるポップアップする祝電の場合は2,000円程度が相場です。ぬいぐるみがついている電報では、5,000円程度かかることが多く、オブジェなどの立体物の電報の場合は3,000〜5,000円程度、ブリザーブドフラワーと一緒に届く電報の場合は5000円程度が相場です。
新郎新婦の2人と面識があるというケースは、そうそう多くありません。だいたいは新郎新婦のどちらかの知人という場合が多いでしょう。その場合迷うのが、祝電の宛名になります。
電報の場合は、宛名は新郎新婦の連名でも、どちらか一方だけでも問題ありません。ただし、2人と面識があれば、2人に対して送ったほうが印象がいいので、連名にして送るといいでしょう。
結婚で姓が変わる場合、旧姓なのか、新しい姓なのかで迷うケースもあります。電報の場合は、旧姓で送ることが多く、入籍が終わっていたとしても旧姓で送ることがほとんどです。
最近では、入籍後、何年も経ってから結婚式を挙げる夫婦もいますが、その場合は新しい姓で電報を送っても構いません。
電報は、ご両親宛で送るケースもあります。この場合は、受取人の欄にご両親の名前を入れるといいでしょう。ただし、結婚式場の人が分からないといけませんので、両親の苗字が新郎新婦と違う場合などは、「◯◯家 気付◯◯様(両親の名前)」と記載するようにしてください。
当たり前のことですが、送る前には一旦、誤字がないかの確認をしましょう。おめでたい席ですので、新郎新婦の名前の字が間違っていては失礼にあたります。気をつけましょう。
宛名は受け取る本人の名前で問題ありませんが、電報の送り先は本人たちの住所などに送るわけではありません!
多くの場合、結婚式場に電報を送るのが一般的です。招待状などをもらったりしていれば、たいてい結婚式披露宴場の住所が書かれています。招待状などがなければ、新郎新婦から住所を事前に確認したりして、電報の送り先を式場に設定します。
こちらの住所についても、きちんと間違いがないか確かめます。届かないということが内容に、住所だけでなく、披露宴場の会場名なども記載しておくと確かでしょう。
電報自体は、当日申込みでも間に合うケースがあります。しかし、早くから用意しておいたほうが安心です。
結婚式披露宴を行う会場が遠方だと、届けるまでに時間がかかるケースも多々あります。結婚式当日に届くようにと思っている人も多いかもしれませんが、できれば前日までに届くように手配するのが安心です。式の2〜3日前でも式場は受け取ってくれますので、数日前に設定して送ってもいいでしょう。
最近では、1ヶ月前からでも電報を申込みでき、早割などのお得なサービスを行っているところもあります。早めに手配すれば安心ですし、お財布にも優しいので、上手に活用するといいかもしれませんね。
みんなの前で読まれる電報だからこそ、恥をかかないためにもマナー違反には注意しましょう。
祝電は結婚式披露宴の場で読み上げられます。そのため、スピーチなどと同様に忌み言葉にも注意しましょう。忌み言葉は、以下のような言葉です。
上記と意味が同じような言葉も、使用時には注意が必要です。基準としては、「不吉」さのある言葉はNGとされています。「帰る」「飽きる」「捨てる」などのワードもNGですので、注意しましょう。
重ね言葉は、忌み言葉同様にスピーチなどでも避けるべき言葉とされています。
重ね言葉という名前の通り、同じことが2回あるという意味合いの言葉は結婚式ではNGとされています。「ますます」という言葉はいい意味で使われるような気もしますが、「ます」を2回使うという点で避ける必要があります。
重ね言葉は「結婚をもう一度する」ということを連想させ、そのために「離婚」や「死別」があるのではないかと、不吉な印象を抱かせるために避けるべき言葉としている風習があります。
さて、送り方やマナーなどを見てきたところで、「実際にどんな文章にすればいいのだろう?」と考えてしまっている人もいるでしょう。ここでは、電報にはどんな文章を書けばいいのかの知識を紹介していきます。
祝電の文章を決める際には、多くても200〜300文字程度におさめるようにしましょう。もともと電報は最低限の言葉で相手に物事を伝達するツールでしたので、便箋を何枚も重ねるような、そんな文面はふさわしくありません。
結婚式に参列したことがある人ならわかると思いますが、祝電が読み上げられる時間は1通に30秒〜1分程度が一般的です。ダラダラとした文章でも印象はよくありませんので、簡潔に内容をまとめておくのがおすすめです。
結婚式だからと文面が堅くなってしまう人もいるかもしれませんが、かしこまった文章でなくても大丈夫です。もちろん、友達に話しかけるようなタメ口な文面ではふさわしくありませんが、丁寧さがある文章であれば問題ありません。
2人に対してメッセージを送る人も入れば、新郎新婦のどちらかに向けてメッセージを送るケースもあります。どちらにしても、文章の長さは長くても300字程度でたくさんのことは記載できませんので、乱れた文章になる心配はほとんどないと考えてもいいでしょう。
文例を見ていくにあたって、まずは高校時代の友人からという設定で、祝電の文例を紹介していきます。
結婚おめでとう!結婚の知らせを聞いて 高校自体のことを色々と思い出しました
これから嬉しいことも 時には夫婦喧嘩をしてしまうこともあるかもしれないけど
◯◯さんと一緒に力を合わせて幸せな家庭を築いていってください
今日は本当におめでとう
高校時代友人◯◯
次は職場の上司や同僚のケースです。できれば、新郎(または新婦)の働きぶりなどについても触れると、メッセージに個性が表れますね。気持ちも伝わるのではないでしょうか。
この度はご結婚おめでとうございます
上司や後輩問わず同僚からも慕われていて普段の仕事でも責任感の強い人柄の新郎◯◯君
あなたならきっと 幸せな家庭を築いていってくれるだろうと信じています
末永いお幸せとさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます
◯◯株式会社 ◯◯部長 ◯◯
仕事関係の相手には、ある程度フォーマルな印象を抱いてもらえるような文章がいいでしょう。堅い印象があるかもしれませんが、定型文などをそのまま送ったほうが無難なケースもあります。
本日は誠にご結婚おめでとうございます
結婚式という感動いっぱいの今日の日をいつまでも忘れずに
ともに助け合って楽しい家庭を築いていってください
◯◯株式会社 〇〇部長 〇〇
気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、祝電の場合は句読点を付けないのが基本的なマナーです!「切れる」や「終わる」といった、忌み言葉に近い理由で避けられています。
もし、文章に自信がなかったり、失礼があるかもしれない…と不安な場合は、祝電の文例集などを参考に考えてみると安心です。
電報というと、かつては早く相手へとメッセージを伝達する生活にも密着したツールでした。しかし、今では冠婚葬祭やお祝いなどの場合にのみ使われることがほとんどです。欠席したら必ず電報を送らなければいけないわけではありませんが、メッセージを直接手にできる電報は温かみも感じれられるもの。祝福の気持ちを伝えるためにも、ぜひ、祝電を活用してみてはいかがでしょうか?