“非婚時代”といわれる現代。未婚率はどんどん上がり、結婚したくても出来ない人が増えています。結婚願望はありつつ、最終的に結婚を諦めた人は何が理由だったのでしょう?
男女での違い、または共通の理由はあるのでしょうか? そして結婚を諦めたあと、どのように生きていく人が多いのかをまとめてみました。
子供の頃は男女問わず、大人になったらいずれ結婚するものと考えていた方が大多数だったはずです。それくらい結婚とは、人生において重要かつ主要なイベントであり、「出来るならやっぱり結婚したい」と思うのが一般的といえるからでしょう。しかし、それなりに恋愛面に努力して生きてきたにも関わらず、いつまで経っても結婚に至らない……結果的に「もう結婚は諦めた!」と見切りをつける場合があります。
それにはどんな理由やきっかけがあったのでしょうか?
主に女性が結婚を諦める理由をまとめてみました。
結婚を諦めた理由として、出会いの少なさを挙げる方は多いようです。
学生の頃ならいざしらず、社会人になると行動範囲はぐっと狭まります。毎日家と職場の往復、休日は家事を片付けるなど。とはいえ20代の頃なら合コンや紹介の機会もあるでしょう。けれど、30代40代になればそうもいきません。
周りが既婚者だらけなので合コンや飲み会の機会は激減しますし、ちょっと「いいな」と思った相手の薬指にはキラッと光るモノが――なんてこともよくありますよね。素敵な未婚男性と知り合うこと自体が難しくなってしまうのです。
そもそも自分に自信がなく、恋愛方面に奥手な女性も多いかと思います。
「私はブスだから」「太ってるから」「コミュ障の喪女だから」……他人からは特別気にならなくても、コンプレックスが強いと、気軽に男性と接するのも難しいですよね。
つい挙動不審になってしまい、それがまた新たなトラウマを生み、自己嫌悪と男性不信を募らせていく負のスパイラル――その結果、「こんな私が、結婚なんか出来るわけない!」と思い込み、結婚どころか恋愛さえ諦めてしまいます。
10代の頃は、すぐに恋におちることもあるでしょう。それなのに、年々好きな人って出来なくなっていませんか? 大人になって世間を知れば知るほど、恋人にしたい男性のチェック項目は増えていきます。性格・容姿・学歴・職業・年収・家柄・性癖・婚姻歴・親との同居…etc. それはやはり将来的に結婚を見据えているからですよね。早い話、理想を下げて経済的な安定のみ条件に相手を探せば、結婚するのは案外簡単かもしれません。
けれど、やっぱり好きな相手と結婚したいのです。妥協して結婚するくらいなら、一生独身の方がマシ! そう考え、結婚を諦める女性は少なくないようです。
独身で一人暮らしが長いと、自分なりのペースというものが出来てきます。仕事はともかく、プライベートの時間は好きなときに食べ、好きなときに寝て、好きな趣味に没頭する。とても快適です。彼氏のいない期間が長いと、寂しさもあまり感じなくなってくるんですよね。人恋しいときは気の合う友人と会えばいいし、同じく独身の仲間もいる。とても楽しいです。……アレ、私、結婚する必要なくない!? その境地になると、まだ見ぬ男性と知り合い、恋愛して結婚までこぎつけるのが大変億劫になります。「まだまだこの自由な暮らしを手放したくない」と思ううち、結婚自体を望まなくなる女性もいるようです。
結婚を諦める理由として、年齢は重要なポイントです。結婚後はやはり子供を持ちたいと考える方が多いでしょう。とはいえ、女性は35歳を過ぎると高齢出産になってしまいますし、年齢が上がるにつれ妊娠しにくくなります。晩婚化が進んでいるものの、結婚相手にはより若い女性を望む男性が多いのが現実。婚活をしていて、29-30歳、39-40歳の狭間で切り捨てられ、出会いのチャンスすら与えられない場合もあります。
そういうことが続くと、「自分はもう結婚適齢期を逃してしまった」と思い、自信をなくして結婚を諦める女性は多いです。
ネット社会の現代、すぐに情報が手に入る反面、ネガティブな情報が勝手に目に入ってくることも多いですよね。有名人のえげつない不倫や離婚、何歳までに結婚しないとその後の可能性は激減するといった不安をあおる統計など、かなり極端な内容でも繰り返し見ていくうちに「これが結婚の現実なんだ」と思い込む方もいるでしょう。
人間は自己暗示が強い生き物なので、結婚そのものにネガティブなイメージが出来てしまい、独身主義をつらぬく結論に至るようです。
主に男性が結婚を諦める理由をまとめてみました。
結婚する上で、男性がもっとも気にするのは自分の収入面のようです。
恋愛は楽しいだけでOKですが、結婚となると色々な責任をともないます。将来子供が産まれたら、ある程度大きくなるまでは奥さんにフルタイムで共働きしてもらうのも難しいですよね。なにより、やはり男性には「家族を養わないと!」という気負いがあるのです。
なかなか正社員になれない、給料が少ない、転職を考えているなど、収入が安定せず自信がないときほど結婚を躊躇してしまうケースが多いようです。
「いつか白馬の王子様が……」というフレーズがあるように、一般的に女性の方が異性に対する理想はより高い傾向にあるようです。イケメンで背が高く、年収は○○万以上、話が面白くて、スマートにエスコートしてくれる男性がいい! ネットや雑誌に出てくるような“女性の本音”を見るにつけ、「自分なんかじゃ到底無理だ」とくじけてしまう男性は多いのでしょう。
条件だけで門前払いされそうで、婚活さえ及び腰になってしまうのです。
男性と女性では、脳の造りが違います。女性が多方面に色々なことが考えられる一方、男性は一時期に一つのことしか考えにくい脳なのです。よって、仕事が忙しいと男性は仕事一辺倒になります。年齢を重ねるにつれ、任される仕事や責任も大きくなってきますし、バリバリ仕事をこなせばこなすほど、恋愛方面はおろそかになります。
男性の場合は、全国転勤もよくありますよね。新しい土地や職場に慣れるのに精いっぱいで、結婚相手を見つけることまで手が回らない……といった方も多いのでしょう。
結婚にはお金がかかります。婚約指輪に結納、結婚式と百万単位のお金があっという間に消えていきます。好きな女性のためとはいえ、結婚式にあまり乗り気でなかったり、彼女の理想の結婚式が豪勢過ぎてついていけない男性もいるでしょう。
そもそも貯金がなく、結婚式費用を出せない方は結婚そのものに消極的になってしまいそう。そして、結婚後も奥さんに給料を管理され、わずかな小遣いでやりくりせねばならない……自分の稼ぎなのだから自由に使いたい! と不満に思う男性もいるようです。
そんな風に考える男性は、完全に家計を別にした共働きの女性でない限り、結婚しようとは考えられないのかもしれません。
話が面白くて、連絡がマメな男性はモテますよね。けれど、そう上手くはコミュニケーションが取れず、悩む男性が多いようです。「初対面の女性とどう会話すればいいかわからない」「一緒にいてもつまらないと言われた」「何気なく口にした言葉で相手の地雷を踏んでしまった」……コミュ力の低さゆえに、恋愛や婚活に苦手意識を持ってしまうのです。
とはいえ「結婚は長い対話だ」という言葉もあります。生涯のパートナーを得るためには、相互理解が必要不可欠。まずは褒め上手を目指してみるなど、一定のコミュニケーション能力の底上げを図る必要があるでしょう。
当然ながら、結婚相手に理想を求めるのは男性も同じです。20代のナイスバディな美人で、料理上手で子供好きな優しい女性! ……とまではいかなくとも、現実的に異性としてまったく魅力を感じない女性との結婚は、考えられない方が大多数のようです。
いくら家庭的でも、求めているのは家政婦さんではないですからね。結婚に積極的でない男性を振り向かせようと思ったら、内面と共に身だしなみなど外見もブラッシュアップしましょう。
男女に共通して見られる、結婚を諦めた理由をまとめてみました。
合コンに街コン、結婚相談所や婚活サイトなど出会いを求めて婚活をする方は多いです。けれど、婚活したからといって簡単に相手が見つかるわけではないんですよね。アラサーから何年間も婚活をしているのに、結婚に至れない方もよくいます。
婚活にはバイタリティが必要です。見知らぬ異性と知り合い、自分を磨き、最大限気を遣ってやりとりをして……それでも上手くいかない時期が続くと、疲れてしまって当然です。
相手に品定めされるのにウンザリしたり、そもそも好きになれる異性がいなかったりするとストレスはたまる一方。
「こんなに疲れるならもう結婚はしなくていい」と諦めてしまうのです。
30代になって恋人と別れた場合、「自分は結婚できないかもしれない」と思う方が多いようです。特に、結婚を見据えてお付き合いしていた相手にフラれたりしたら、簡単には立ち直れません。夢見ていた人生設計はぶち壊しになりますし、これからまた新しい相手と恋人になり、結婚したいと思えるような信頼関係を築いていくのがとても億劫に感じられるのです。
ましてや、別れた相手がアッサリ他の人と結婚したりすると、自分を全否定されたような空虚な気持ちに襲われます。10代、20代なら次の恋愛に行こう! と切り替えられても、結婚適齢期の30代になると、失恋したら次の相手が見つかる気がしない……と弱気になってしまいがちです。
身体的な持病があったり、ストレスで自律神経や精神的な疾患を抱えていると、なかなか結婚に積極的にはなれません。そもそも心身共に参っていると、まず生きるのに精いっぱいで恋愛どころではないのです。
また、自分ではなく家族に介助や介護の必要な方がいる場合も同様です。配偶者の負担を考えると、相手に気後れしたり遠慮したりして、結婚を諦める方が少なくありません。
誰しもこだわりってありますよね。しかし、なかには度を越えたこだわりを持つ方もいる模様。例えば潔癖症です。一口に潔癖症といっても、掃除のやり方や洗濯ものの畳み方など、こだわるポイントや衛生観念は人それぞれ。「絶対に自分のルールを曲げたくない!」といった方の場合、他人と同じ家に暮らすのはかなり難しそうです。
別居婚や同じく潔癖症の相手であれば可能かもしれませんが、現実にそういう異性を見つけるのは至難の業。極端なこだわりを持っていることを自覚しつつも、このまま変えたくないと願う方は多いようです。結果的に、結婚は諦めるしかないと思ってしまうのでしょう。
人によってボーダーラインは異なりますが、40代で結婚を諦めたという意見が多いようです。特に女性の場合は40代前半になると、出産のリミットを意識して「もう結婚は無理」と考えてしまうのでしょう。
それは男性にしても同様です。女性よりは年齢に縛られにくいと思われがちですが、40代後半ともなると、今から子供を授かって成人するまで無事に育て上げられるか自信がない方が大多数でしょう。
男女問わず、結婚=子供を持つという図式に当てはめると、40代で結婚を諦めるのが一定のパターンになりそうです。
結婚を諦めるって、そんなに悪いことでしょうか?
そんなことはありませんよね。限りある貴重な時間とお金と労力を使ってまで、嫌気がさしている婚活に取り組むより、自分の心に正直に「もう結婚は諦めた!」と言ってしまう方がよっぽど建設的でしょう。
世間や周囲の人間がどう口出ししようが、その人たちは貴方の人生になんの責任も負ってはくれません。実際、婚活の焦りやプレッシャーから解放されることで、より楽しく生きられるようになったという声は多いのです。
結婚って、幸せを具現化したようなイメージがありますよね。結婚さえすれば、誰しも幸福になれる……そんな幻想すら抱かせます。が、現実的に周りを見回してみてください。身近な既婚者の全員が全員、文句ナシに幸せそうですか? 家事と育児に追われたり、配偶者の不倫に苦しんだり、所帯やつれしてしまった友人知人もいるんじゃないでしょうか。
結婚して幸せな方はいるでしょう。けれど、「結婚しなきゃよかった」と後悔する方も確実にいます。ゆえに、離婚率は増加の一途なのでしょう。
結婚=幸せではありません。結婚とは生活だからです。当然、人によって向き不向きがあります。自分にとっての幸せは何か? じっくり考えてみましょう。
結婚を諦めたと伝えると、ショックを受けるご両親は多いようです。
親としては、子供が生涯独身をつらぬくのはまず心配が先に立つのでしょう。だからこそ「親に孫を見せられないのが申し訳ない」と悩み、無理にでも婚活を続けていく方もいます。けれど、結婚しなくても親孝行はできますよね。年老いて心身に不安を覚え始めた親に、ちょくちょく顔を見せて御用聞きの役割をこなすこと。たまには豪勢なディナーをごちそうしたり、旅行をプレゼントして案内役を買って出たりすること。どれも独身で身軽だからこそ出来ることです。
なにより親ならば、息子や娘が前向きに人生を楽しむことを一番に願っているはず。貴方自身が自分の生き方を肯定することが、親孝行の第一歩なのです。
結婚せずにいるのは不安かもしれません。一人で漂う浮草のように感じてしまうこともあります。けれど、それは裏を返せばどこまでも身軽で自由だということです!
自分一人食べさせることさえできれば、あらゆることに制限がなく可能性は無限大。最高にワクワクしてきませんか? 熱中できる趣味を持つもよし、美容や資格取得など自己投資するもよし、留学やボランティアでキャリアを積むもよし。
せっかく結婚というしがらみを捨てたのです。一度きりの人生、後悔しないように思いっきり自由に生きましょう。
「結婚を諦めて婚活を辞めたら、不思議とピッタリくる人に出会って、トントン拍子に結婚が決まった!」
まるでおとぎ話のようですが、意外にこういった経験談は多いのです。婚活中は焦りゆえに、つい無意識にでもガツガツと必死すぎる行動をとってしまう傾向にあります。「相手に気に入られなければ!」と気負うあまり、自分を飾りすぎて空回りすることも……。
ところが結婚を諦めると、プレッシャーがなくなって一転、自然体にふるまえるようになります。肩の力が抜けて、本来の自分らしさを出せたおかげで、フィーリングの合う相手を見つけやすくなるのでしょう。
40代で結婚を諦める方が多いとご紹介しました。とはいえ、それは妊娠・出産を視野に入れた結婚です。子供を持つことにこだわらなければ、結婚は何歳になっても出来るものです。独身でいるということは、これから先も恋愛する自由が与えられているということ。自分のボーダーラインを決めるのは自分です。世間がどうはやし立てようが、生涯恋愛現役をつらぬくのも自由。
「結婚は諦めた」と言っても、「絶対に何が何でもしない!」と頑なに決めつけるのはよくないですよね。人生、いつ運命の相手にめぐり合うかわかりません。
「結婚はしなくてもいい。けど、気の合う人と出会ったらまた考えよう」くらいの気持ちでいるのが、ちょうどいいのかもしれません。
いかがでしたか?
一生涯のパートナーを得られるのは素敵なこと。でも、結婚を人生の目的そのものにしたり、結婚できないからといって自分はダメ人間などと思い込むのはオススメしません。もっと大切なものを見失ってしまいます。
結婚して幸せをつかむ人もいれば、結婚を諦めたことによって自分の本当の幸せに気づく人もいます。“結婚=幸せ”という固定観念を捨てることで、もっと楽に生きられるようになるかもしれません。よくよく心に問いただし、自分の歩む道を決めましょう!