一昔前までは当たり前だった女性の結婚退職(寿退社)。最近は、女性の社会進出にともなって、一人ひとりが自分に合った生活様式を選ぶのが一般的となりました。仕事を続ける人、専業主婦になる人、パートタイムでの仕事を選ぶ人など、さまざまです。しかし、そのためかえって、自分のした選択が本当に正しいのかどうか不安になってしまう女性が増えたともいえるのではないでしょうか。
これから結婚退職を考えている方の中にも、本当に仕事を辞めてもいいものかどうか不安に感じている方も多いことと思います。
そこで今回は、結婚退職のメリットとデメリットに関して、具体例を交えながらご紹介していきます!
皆様の周囲では、結婚退職をした方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?
厚生労働省の調べによると、結婚後会社を辞めるという選択をしたのは働く女性の約27%。約4人に1人が結婚後会社を退職している計算になります。
この中には、自分自身で結婚退職を選んだ方もいれば、パートナーの都合により仕方なく退職せざるを得なかった方もいらっしゃいます。また、社風として、結婚後も女性が会社に在籍し続けることができる雰囲気ではなく、退職を決めた方もいらっしゃるかも知れません。
では、結婚退職をするときには、どんなメリットがあるのでしょうか?
パートナーとの“夫婦”としての生活は、はじめてのことや、戸惑うことも多いでしょう。特に結婚後新居に引っ越すという方は、新しい生活環境に慣れるまでは大変かと思います。結婚退職をした方は、そんなストレスフルな環境の中でも、仕事に気をとられることなく新婚生活に集中できます。新しい生活へ慣れることに集中できる、とても良い環境であるといえます。
結婚退職をしたら、仕事が忙しく時間がなかった時にはできなかった、勉強や習い事など自分を高めることに挑戦することができます。もちろん、パートナーを支えるために家事はこなしていくのは当然です。ですが、家事業はサラリーマンのように勤務時間が決められているわけではないので、自分次第で時間をやりくりできます。パートナーのために料理教室に通ったり、楽器や手芸を極めたり、ネイルサロンを開くなど、憧れていたことにもチャレンジする時間を持つことができます。
子供は授かりものなので、妊活は時間も体力も必要とされる場合があります。そういった中で、心身ともに疲弊してしまう方も少なくはありません。そのため妊活をするのであれば、どちらかといえば仕事をしていない時期の方が、体力的にも精神的にも安心です。
さて、結婚退職のメリットを紹介してきました。ここからは、反対に、結婚退職をした場合の、デメリットをご紹介します。
結婚退職をすると、当然自分自身の給与はなくなります。当然ですがパートナーのお給料だけで生活する必要があるので、働いていた独身時代に比べると、洋服代や美容代、交遊費など、自分で自由にできるお金は減ってしまうかも知れません。
女性の社会進出が多くなってきているとはいえ、まだまだ社会全体は男性社会といえます。また、職歴にブランクがあると、なかなか再就職が難しいという局面もあります。そのため、子供が大きくなり落ち着いた頃仕事をはじめようと考えても、その年齢の女性では正社員での再就職はなかなかハードルが高いかも知れません。
専業主婦の方は日中家事を終えてしまうと、やることがなく暇を持て余してしまうという声をよく耳にします。また、社会との関わりが減ってしまうため、家族以外と触れ合う機会がぐっと少なくなってしまいます。そんな状況になると、独身時代に社会との接点が多かったことを懐かしむ方が多いようです。
企業に属していると、子供が産まれても産休・育休をとれば雇用保険で給与の数割分が手当金として貰えるため、出産にともなう費用や、子供の教育資金にあてることができます。一方で、結婚退職をするとそういった資金に関しても、パートナーのお給料から捻出しなければなりません。
結婚退職に関してのメリット・デメリットをご紹介しましたが、それらの情報を加味してやはり結婚退職をすることに決めた!という方は、なるべく早めに会社に相談しましょう。
結婚退職の意向を伝えるタイミングは、結婚の報告をするのと同じ時がベストです。
やはり女性が結婚するというと、「結婚後仕事はどうするんだろう?」と考える方が大多数かと思います。また、その際時期や挙式についてもあわせて伝えておくと良いでしょう。そうすることで報告を受けた相手も、あなたが仕事を辞めた後の段取りに関してや、挙式に出席しなければならないのはいつ頃なのかどうか、考える余裕ができます。
社会人のマナーとして、同僚や後輩よりも必ず直属の上司に最初に伝えるようにしましょう。仲の良い同僚や後輩に真っ先に伝えたくなる気持ちは分かりますが、その場合もあなたの口から直接上司の耳に入るまでは他言無用ということで、しっかり口止めをしておきましょう。
あなたが結婚退職をするということは、あなたが現在任されている仕事を他の誰かに引き継ぐ必要があったり、人員を補充したりしなければならない可能性もあります。最後に今まで勤めてきた会社の負担を少しでも軽減できるように、会社がアクションを起こせる猶予を考え、結婚退職が決まったらできるだけ早く報告するようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?結婚退職のメリット・デメリットをご紹介しましたが、いかなる選択肢にもメリットとデメリットは両方つきものです。ぜひご自分の人生設計やライフスタイルと照らし合わせて、後悔しないような選択肢をえらんでください!