結婚式のスタイルは、実に様々です。
広く知られているキリスト教式や日本の伝統的な、神前式など。
宗派などによって挙式スタイルは変わってきますが、一般的には好きなスタイルで挙式できるのが現代の結婚式の特徴です。
中でも自由な挙式スタイルが可能な人前式は、人気がどんどんと高まっています。
では、人前式の流れや魅力を見ていきましょう。
キリスト教式は、キリストに愛を誓う挙式スタイルです。
神前式は、神に愛を誓う挙式スタイル。
人前式とは、ゲストを立会人として結婚を誓う挙式スタイルとなっています。
特に決まったルールはなく自由に構成できる事が特徴でもある、人前式。
自分たちらしい、二人だけの唯一無二の結婚式を望む新郎新婦が多い現代において、人前式はとても人気なのです。
では、人前式における一般的な内容をまずご紹介します。
キリスト教式では真っ白のウェディングドレス、神前式では白無垢と、衣装には挙式スタイルに合わせた決まりがあるものです。
しかし人前式には、決まりがありません。
基本的には白のウェディングドレスや白無垢を着用する新婦が多いですが、これは絶対条件ではないのです。
もちろんベールやトレーンの長さの規定もなく、ドレスにサッシュベルトを付けても問題はありません。
さらにカラードレスや色打掛を着用してもOKなのは、人前式ならではと言えます。
新郎もタキシードが基本ですが、特に決まりはありません。
新婦同様に、新郎の好きな衣装を選んでいきましょう。
人前式は、基本的にどんな会場でも行う事ができる挙式スタイル。
ホテルやゲストハウス、レストラン、専門式場、どこでもできてしまうのが魅力の1つです。
好きな会場で好きな様に挙式ができるなんて、それこそ最高の結婚式のスタイルと言えそうです。
ただし教会や神社などで挙式スタイルが限定される様な場所では、人前式は行わない事が一般的となっています。
人前式のメリットは多く、何よりも宗教に関係なく実施できる事が大きいと言えます。
新郎と新婦の宗派が違ったとしても、人前式ならば問題はありません。
また両家で宗派が分かれたり希望の挙式スタイルが異なっていた場合でも、人前式ならばトラブルになりにくいと言えるのです。
形式にとらわれない挙式が可能なので、新郎新婦が臨機応変に挙式を作っていける人前式。
まさに、新郎新婦らしい挙式が可能な方法と言えます。
さらにキリスト教式や神前式に比べると、比較的費用が安い事が多い事もメリットです。
人前式のデメリットは、宗派の伝統に乗っ取った式はできないという点にあります。
キリスト教式に牧師がいる様に、宗派によって伝統的な挙式の方法は違います。
人前式にはそうした概念がないため、伝統的な挙式を再現するのは難しいと言えるのです。
人前式にはルールがないと言っても、何もない状態から挙式を作っていくのはとても大変です。
そのため、ここで人前式の基本的な流れをご紹介しておきます。
この流れを参考にして、オリジナルの挙式を作っていくと良いでしょう。
式は約20~30分を目安として、プログラムを組んでいきます。
結婚式の始まりは、主役となる新郎新婦の入場です。
キリスト教式では、新郎の次に新婦が父親と入場するというルールがあります。
しかし、人前式にはルールはありません。
キリスト教式の様に入場しても良し、新郎新婦が二人一緒に入場しても問題ありません。
結婚式の目玉となる「結婚の誓い」は、ぜひ入れておきたいプログラムです。
この結婚の誓いは、新郎新婦がゲストに誓っていきます。
ゲスト全員が立会人となり、誓いの証人となるのです。
誓いの言葉もルールがないので、キリスト教式風に文章を作るも良いでしょう。
または、二人らしくカジュアルライクな文章にしても問題はありません。
結婚の証となる結婚指輪の交換も、ぜひ行っていきましょう。
ゲストにとってもシャッターチャンスとなるので、素敵な思い出になる事まちがいありません。
結婚指輪に対する愛着も増すので、おすすめのプログラムです。
結婚誓約書へのサインをする事で、新郎新婦はお互いに結婚を誓い合った事になります。
結婚式で実際にサインをしていくので、後々とても良い思い出として残す事ができます。
人前式だからこそのプログラムとなる、新郎新婦挨拶。
新郎新婦とゲストの距離を近く感じさせる、とても素敵なプログラムです。
新郎新婦の結婚の誓いに対して、立会人となるゲストは結婚を承認するかどうかを意思表示していきます。
その方法は、ゲストの拍手や鈴を鳴らすなど様々です。
ここも人前式だからこそ、新郎新婦ならではの方法を探してみましょう。
最後に、新郎新婦が退場します。
ここも、新郎新婦が自由に退場して構いません。
なにか演出を入れて退場するのも、印象的で素敵です。
こうした基本の流れをアレンジしていくと、まとまりのある挙式を作りやすくなります。
基本的には新郎新婦が自由に作って良いものですが、ゲストを立会人として結婚の誓いをするという手順は入れるべきと言えます。
これこそ、人前式の醍醐味とも言えるからです。
またキリスト教式で言う牧師のポジションを務めるのは、司会者です。
司会者だからこそできるプログラムを盛り込むのも、人前式ならではのアイディアとしておもしろいかもしれません。
人前式では、様々な演出を取り入れる事が可能です。
中でもおすすめの演出を、下記にまとめてみました。
新婦のベールは、邪悪なものから新婦を守るための魔除けのためのものとされています。
キリスト教式でも、定番のベール。
ベールダウンは、新婦のこれから先の幸せな未来を願って、新婦の母が娘への最後の役目として行うものです。
キリスト教式においては、新婦が控室でベールダウンする事もありますが、人前式ではベールダウンを演出として取り入れる事ができます。
バージンロードを歩く前にゲストの前でするベールダウンは、とても感動的で素敵な瞬間となります。
小さな子供が務めるフラワーガール・ボーイは、とても愛らしい演出となります。
新郎新婦が歩くバージンロードを、新郎新婦の前を歩いてお花で飾るのです。
その上お花によって会場はとても華やかになるので、甥っ子や姪っ子がいる場合は特におすすめです。
新婦のベールを持つ演出となる、ベールガール・ボーイ。
小さな天使たちがベールを持つ姿は、ゲストを釘付けにしてしまう事でしょう。
結婚指輪を運ぶ役割となるリングガール・ボーイも、とても素敵です。
かわいらしい子供たちが運んでくれる結婚指輪は、とても愛に溢れた印象となります。
指輪交換の際に、座席脇のロープを通して後ろの席から新郎新婦までゲストが指輪を運ぶ演出です。
ゲスト参加型となるので、会場にいる全員で楽しめます。
また、一体感が出るので人前式の演出としてとてもおすすめです。
ゲストに12本のバラを持っておいてもらい、新郎がそれを集めて新婦にプレゼントする演出がダーズンローズです。
ヨーロッパにおいて、恋人から12本のバラをもらうと幸せになれるとされているために始まった演出で、そのロマンチックさが魅力となります。
まるでプロポーズの様なその瞬間は、新郎新婦のみならずゲストもドキドキしてしまう事でしょう。
誓いの言葉を、新郎新婦らしく作るのもおすすめの演出です。
これこそ人前式ならではの演出で、ちょっと笑ってしまう様な言葉を用意するのも良さそうです。
新郎新婦それぞれがサインする、結婚誓約書。
人前式だからこそ、ゲスト代表に立会人としてサインをしてもらう演出も素敵です。
結婚承認の際の演出は、拍手が一般的です。
しかしここでちょっと派手な演出を入れるのととても盛り上がります。
バルーンリリースは、見た目にも華やかなので結婚式をより印象的に飾ってくれますよ。
結婚承認演出としては、キャンドルリレーもおすすめです。
ゲストがリレー形式でキャンドルを灯していき、全員のキャンドルが灯ったら一斉に吹き消します。
キャンドルの幻想的でやわらかい光と会場の一体感は、なんとも言えない素敵な気分になれる事でしょう。
人前式をより魅力的に演出するためには、3つのポイントがあります。
1つ目は、堂々と、最後までやりきるという事。
伝統的な結婚式とは違って正解がない挙式スタイルなので、何かと途中で恥ずかしくなってしまう事もあります。
しかし恥ずかしがってしまうと、せっかくの結婚式が台無し。
全てが中途半端になってしまいます。
人前式を成功させるためには、最後までしっかりと胸を張ってやりきりましょう。
また、人前式だからこそゲストも一緒に楽しめる工夫を凝らす事もポイントです。
他の挙式スタイルでは、ゲストは基本的に見ているだけとなります。
しかしゲストも立会人として参加する人前式だからこそ、ゲストも楽しめる様にする配慮がいるのです。
最後に、会費婚に相談してみる事もポイントとなってきます。
決まりがない人前式だからこそ、専門家の意見を聞いていくと安心です。
魅力的な人前式にするためには、多くの人前式を見てきた専門家のアドバイスが大変有効と言えるのです。
メリットが大変多く詰まっている、人前式。
自由に作れる人前式だからこそ、入れ込みたい工夫も多くあります。
新郎新婦だけでなく参加するゲスト全員が楽しめる演出を、ぜひ取り入れていきたいものですね。
新郎新婦らしさをたっぷりと表現して、最高に素敵な人前式にしていきましょう。