ウェディングドレスでバージンロードを歩くか、粛々と厳かに美しい白無垢姿で三々九度を行うか。
結婚式の印象を大きく左右する挙式スタイルはどう選んだらいいのでしょうか。
一般的に挙式スタイルは大きく4つ、教会式、神前式、人前式、仏前式です。
それぞれの挙式スタイルに魅力があり、またデメリットとなりうるところもあります。
またおふたりの憧れだけでなく、両家の宗教や挙式への考え方にも配慮しなくてはいけません。
この記事では4つの挙式スタイルの違いをご紹介しますので、おふたりにあった挙式スタイルを選ぶ参考にしてみてください♪
婚式の挙式スタイルを決めるのには、まずはおふたりの理想、希望を出し合うことから始まります。
ドラマをみて憧れていたシーンを自分も叶えたい、など自由に考えましょう。
そして次に宗教による挙式スタイルの違いを知ることが必要です。
また両家の宗教を押さえて、それぞれのご両親の意見や希望もぜひ聞きましょう。
そのうえで教会や神社、式場などを実際に見学したり見積りを出してもらったりします。
そうして候補の中からおふたりらしい挙式スタイルを決定します。
挙式スタイルを決めたら、各施設と打ち合わせして見積りも再検討して最終的に会場を決定します。
ウェディングドレスは絶対!のプレ花嫁さまへ
ウェディングドレスを着てバージンロードを歩くのが夢、というプレ花嫁さまが多いのではないでしょうか?
この夢が叶うのが教会式の挙式スタイルです。
キリスト教の教えにのっとった式ですが日本でも大人気で、多くの結婚式が教会式で行われています。
実は教会式といっても、日曜礼拝が行われているような街の教会で行う挙式を「教会式」と呼び、ホテルや結婚式場のチャペルで行う挙式を「チャペル式」と呼んで分けて考えることもあります。
それぞれの違いや注意すべき点をご紹介します。
キリスト教の神の前で結婚を誓う挙式で、宗教儀式です。2大宗派といわれるカトリックとプロテスタントのどちらかで執り行うことがほとんどでしょう。
教会式の特徴は、教会やチャペルに収容できる人数であれば、ご家族やご親戚の方々以外に広く友人や知人まで参列できるということです。
神前式や仏前式では家族や親族までの参列しか許されていないので、ここは大きな違いです。
挙式をたくさんの方々に見守られ、フラワーシャワーなどで祝福されたい、というおふたりにぴったりの挙式スタイルです。
教会式について詳しくはこちらの記事で紹介しています。
街の教会は信者の集会や宗教儀式を行う場所であり、結婚式ももちろん宗教儀式となり、教会で結婚や愛に関する「事前講習」を受ける必要があります。
「チャペル式」ではキリスト教式を執り行うときも「事前講習」が不要です。牧師さまも「通い」で来られることがほとんどです。
信者ではないおふたりが教会式を行うときには「チャペル式」が準備が多少、ラクかもしれません。
ちなみにチャペルではキリスト教式の他に、宗教に関係のない「人前式」の挙式を行うこともできます。
注意すべき点はカトリックとプロテスタントの違いです。
信者以外で挙式を執り行えるのは、プロテスタントの教会です。カトリックの教会ではおふたりのうち、どちらかが信者である必要があります。
「チャペル式」の場合はプロテスタント式で執り行われます。
その他にも両宗派で細かな違いがあり、たとえばバージンロードの正式な色もプロテスタントの場合は純白で、カトリックは深紅か緑色です。
カトリックとプロテスタントの違いについても詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
挙式の所要時間は約30分程度です。
挙式の費用相場は約10万円~20万円程度となります。このなかには教会使用料、牧師(新婦)や聖歌隊・オルガニストのギャランティ、花・キャンドル代・誓約書代、介添え代などが含まれています。
教会の場合は控室がなく、別にホテルの部屋をとってお仕度をして車で移動することが必要な場合もありますので、何が見積もりに含まれるのかはしっかり確認してください。
ホテルや結婚式場のチャペルでの見積書では、披露宴・披露パーティーも含めて見積額がだされますが、内訳に「挙式料一式 20万円」などと表示されることが多いでしょう。
宗教に関係なく、決まった形式もなくおふたりの自由で全て執り行えるのが「人前式」です。
参列者の方々が結婚の証人となるセレモニーとなります。
場所もレストラン、ホテル、公共施設やおふたりの思い出の場所など自由です。
衣装にも決まりがないのでウェディングドレスはもちろん、和装やカジュアルな服装でもかまわないのが「人前式」です。
こだわりの強いおふたりや、コストパフォーマンス良く多くの人に祝福されたい、といったおふたりにおすすめの挙式スタイルです。
人前式について詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
所要時間もそれぞれ、ではありますが、人気の人前式の式次第は教会式に準じたものなので、所要時間は20~30分ほどです。
自由な場所で行えるため、一番費用を抑えることも、また費用をかけることもできます。
たとえばレストランで人前式と披露パーティーを兼ねて行えば挙式会場代が別に発生することもなく、4つある挙式スタイルのなかで一番節約が可能です。
和装で挙式するのが夢!のプレ花嫁さまへ
神社で行う「神前式」は、ご両親世代より上の方々では最も一般的だった挙式スタイルです。
神前式にある考え方は「家と家とを結びつける儀式」であり、そのため両家の家族や親族以外の参列は認められないことが多いのが特徴ともいえるでしょう。
清楚な白無垢や艶やかな色打掛で挙式を行いたい花嫁さまには、人気の挙式スタイルです。
参拝が行える神社で行うか、またはホテルや結婚式場にある館内神殿で執り行いますが、神社では花嫁行列や巫女舞など古式ゆかしい演出が行えます。
神社によりますが、神前式の特徴は花嫁行列があり、三々九度でおふたりが杯を交わし、神前に玉串を供え、両家の方々が親族となった誓いを交わす盃を頂くといった流れになります。
神事ですから、式前に身を清めるお祓いの儀式も行われます。
まさに日本の伝統や格式の高さを感じさせるとともに、家と家とをつなぐ儀式を行い、厳かな雰囲気が心に残る挙式となることでしょう。
今では希望すると「指輪の交換」も行われます。
神前式について詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
神社の祭祀がある日を避けて日取りをする必要があり、祭祀が多い時期には挙式に対応していないこともあります。
また神前式の参列は親族までとされていることが多く、友人参列が許されても収容人数が少ないことがよくあります。
参列できないかわりに花嫁行列を見てもらう、または花嫁行列には友人も参加できたりすることもあるので、神社に確認しましょう。
そして挙式だからといって、神社そのものが貸切になることはほとんどなく、挙式中でも参拝客を受け入れているのが一般的です。
行われている拝殿前で、賽銭を投げ入れて参拝する方がいらっしゃることもあるかもしれません。
所要時間は教会式とさほどかわらず30分程度です。
神社での神前式では、神殿使用料から神主や巫女への謝礼などまでをまとめて「玉串料」として神社に納めるのが一般的です。
「玉串料(初穂料)」の目安は5万円~20万円程度で、神社によって差があります。
また花嫁行列、巫女の舞や雅楽生演奏などはオプションになることが多く、希望する場合は確認しましょう。
仏前式はなかなか参列する機会がなく、知る機会は少ないですよね。
仏前式には「仏様とご先祖様に、前世からの縁でめぐり逢えたことを感謝し、来世までの結びつきを誓う」という思想があります。
そしてお寺だけでなく、自宅で執り行えるという特徴があるため高齢の親御さんや親族の方がいらっしゃる場合に自宅式として選ばれることもあります。
菩提寺にお願いしても良いですし、信者でなくても受け入れてくれるお寺も多くあります。
仏前式の特徴はなんといっても「数珠の授与」があることです。
僧侶から新郎新婦へ数珠(念珠)が授けられます。結婚式では寿珠という字を使います。
お互いが尊敬しあい拝み合う気持ちを持つようにとの願いが込められ、新郎新婦は授けられた数珠を手にかけて合唱します。この数珠は式の終了まで外しません。
また神前式の三々九度にあたる盃事(さかずきごと)もあります。
参列者は神前式同様に、基本的に親族までとされます。
仏前式について詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
参列者も数珠を忘れずに持参する必要があります。招待状に記載されていることでしょう。
また仏前式の参列では、座布団の上に「正座」するのが基本です。しかし足が悪いなど事情があれば、座椅子を用意してくださいます。
仏前式も所要時間は30分程度とされます。
仏前式は直接お寺に相談・申し込みをすることがほとんどでしょう。費用は寺院により異なり、10~25万円程度が相場とされ、「挙式料」ではなく「お布施」と表現されます。
この「お布施」には、衣裳や着付け代、写真代、また会食会場までの送迎といった費用などは含まれませんので注意が必要です。
衣装も全て自由なのが「人前式」ですからもちろん、和装でも問題ありません♪
人前式について詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
結婚式はおふたりの結婚を誓うセレモニーですから、おふたりの意思が尊重されますが、両家のご家族にとっても
納得のいく形で迎えたいものです。
そのためにはそれぞれの挙式スタイルの違いを知ることが大前提です。
そのうえできちんと話し合って、新しい門出を両家に心から祝福される挙式スタイルで理想の結婚式を叶えましょう。