結婚したいと思っても、結婚費用が気になってプロポーズに踏み出せない、結婚できないカップルもいると思います。実際、結婚式から新婚生活を準備するまでにかかる金額は、全国平均で600万円だそうです。いったい、どんなことに、どれだけのお金がかかるのでしょうか?
プロポーズをして結婚が決まると、夢のような幸せの中に浸るカップルは多いもの。しかし、結婚が決まったら、やらなければいけないこと、考えなければいけないことがたくさんあります。
2人の間で結婚が決まると、両親への挨拶や、結婚式や新婚旅行の準備を始める人が多いと思いますが、そこで出てくるのが「お金」の問題です。
結婚が決まったら、考えるべきはお金のこと。金銭面のことを甘く見ていると、結婚式が挙げられなかったり、経済的に厳しい新婚生活をすることにもなりかねません。
結婚するには、とにかくお金がかかるものです。まずは、新生活を始めるまでにかかるお金について触れていきましょう。
これまで別々に暮らしていたカップルは多いと思いますが、単純に一緒に住み始めるためには、引越し費用や住居の契約費などがかかります。賃貸住宅にする人がほとんどだと思いますが、その初期費用は半年分の家賃分はないと難し言われるほど、まとまった費用が必要になるのです。
都心であれば、二人暮らしの住居は最低でも家賃10万円以上です。地方であれば安い物件もありますが、それでも数万円はかかるでしょう。もし、13万円の家に住もうと思ったら、初期費用は、敷金礼金、仲介手数料などを含めて6ヶ月分、約78万円ほどかかると思ったほうがいいでしょう。
加えて、引越し業者に支払うお金などもかかりますので、何かとプラスαでかかる費用が多いのにも注意が必要です。
また、新居に住むなら、最低限の家電や食器類、家具なども必要です。一人暮らし用の冷蔵庫や洗濯機などを持ちこんでもいいですが、二人暮らしでは何かと不便に感じることもあり、結局大きなサイズに買い換えることも多々あります。
これまで実家で暮らしていた人たちは、一からすべてを買うことになるでしょう。初期費用を抑えるためにリサイクルショップなどを利用してもいいですが、お互い仕事をしていて忙しいと、リサイクルショップを回って家電や家具を揃えていくのは非現実的です。
引っ越しや家具などの購入費など、相場は77万円という数字も出ていますが、全国平均では150万円かかるというデータもあります。ただ生活を始めるだけでも大変な費用がかかることはわかっていただけるでしょう。
貯金などをしていれば、新婚生活を整えるまでにはこぎつけるかもしれません。しかし、新生活のランニングコストも無視はできず、ここでも大きな費用がかかります。以下に、新婚生活に必要になってくる費用をリストアップしてみました。
新婚生活の生活費の相場は、住居や収入の違いもありますが、最低でも20〜25万円は必要だそうです。最初のうちは、揃っていない日用品も多く、買い足していく必要が出てくるでしょう。
毎日、毎月かかってくるものは、少額でも経済的にキツく感じることも多いでしょう。できるだけお得に暮らそうと、安易に定期購入などの契約をしてしまうと、それ自体が生活を圧迫する可能性もあります。
また、独身生活が長かったカップルでは、独身時代のように自由にお金を使うことができない点も注意が必要です。これまでは、「食費を削って洋服を買おう」というようなやりくりができたかもしれませんが、相手がいる以上、節約できることとできないことがある点にも注意しましょう。
どちらか一方が家庭に入って、一人の収入で家計をやりくりする夫婦もいるでしょう。その場合は、多くの場合で独身時代のようにはいきません。「自由に使えるお小遣いは5万円くらいあるかな」と思っていたら、自分の収入では3万円が限度だということもあります。きちんと試算しましょう。
将来、マイホームを購入したい夫婦や、子供がほしいと思っている夫婦は、それを見込んで計画的に貯蓄していくことも必要になります。結婚生活でかかるお金のことに関しては、きちんと話し合っておくことが重要です。
さて、多くの人が「結婚式はお金がかかる」と漠然と思っている人も多いと思います。これまで友人や家族から相場を聞いたことがないという人は、思った以上にかかると心しておきましょう。
まず、結婚式費用の全国平均を見ていきましょう。結婚式の挙式・披露宴にかかる費用は、全国平均で350万円ほどといわれます。小さな結婚式でいい、贅沢はしないといっても、結婚式は参列者を招いて行うもの。実際に結婚式場で打ち合わせをしていくと、これくらいはかかってしまうということです。
結婚式費用とはいっても、どこにどれだけの費用がかかるのか分からない人も多いでしょう。ここでは、結婚式費用の内訳をご紹介します。以下のデータは、招待客の全国平均75人程度の際の結婚式費用です。
いかがでしょうか。招待ゲストが多ければ、上記の飲食代はもっとかさみます。最近ではないケースも多いですが、遠方から招待したゲストには交通費や宿泊費を「お車代」として包む必要もあります。これが平均で約10万円ほどです。
主賓や受付などをお願いした人にも、お礼やお車代を包むため、ここにも約10万円ほど包みます。また、仲人をお願いする場合も、お礼をお返ししますので、20〜30万程度かかる可能性があります。
結婚式では、すべてセットになって契約をしなければいけないケースが多いです。「カメラマンは友人に頼む」という場合でも、撮影費用は全額支払わなければいけないケースがあります。
衣装やウェディングケーキなどを持ち込んでも、安く抑えられないケースがありますので、見積もりを大幅に削減することは難しいと思ったほうがいいでしょう。
上記で結婚式費用に触れましたが、これに加えて指輪代がかかることも忘れてはいけません。結婚式は簡素に済ませても、結婚指輪は用意するカップルが多いですので、予算が少ない方は指輪代も計算にしっかりと入れておきましょう。
婚約指輪の価格は、全国平均で24万円といわれています。これからプロポーズをする、結納をするという場合は、婚約指輪を買う人も多いと思います。この婚約指輪の全国平均は34万円ですので、結婚指輪と合わせて60万円くらいはかかると思っておいたほうがいいでしょう。
他にも、結納費用についても知っておかなければいけません。結納費用の全国平均は、会場費が平均17万円、結納金が平均91万円、結納品代は平均20万円です。全部合わせると約128万円とかなりの大きな金額になります。
ちなみに、結納金は新郎側が新婦側に渡します。必ずしも新郎が出すわけではなく、家族が出すところも多いようです。結納は地方によってもしきたりが違い、最近では簡素に済ませたり、行わないケースも多いです。
結婚式が終わったら、新婚旅行に行くだけと思っている人も多いでしょう。新婚旅行費用だけを予算に入れておくと、実は他にもかかる費用に苦しめられることもあります。予算がギリギリだと、現地で節約しないといけない状態になり、思い切り楽しめないということにもなりかねません。
どんなことにどれくらいかかるのか、しっかりと把握しておきましょう。
結婚式が終わったら、新婚旅行に行く方も多いのではないでしょうか。新婚旅行は、行き先や旅行の期間にも寄りますが、相場は75万円ほどだそうです。通常の旅行同様に行くこともできますので、同じ行き先や期間でも、エア代などを節約したり、宿泊先のホテルのランクを選べば、比較的費用を抑えることも可能でしょう。
最近では挙式披露宴と新婚旅行がセットになったプランを提供するところもありますので、新婚旅行のことも頭に入れて式場選びをすれば、それなりにお得になる可能性もあります。
各旅行会社では、ハネムーン用のプランを用意してくれるケースもあります。通常の旅行プランでは体験できないロマンチックなムードで食事ができたり、新婚旅行ならではの演出をしてくれる旅行プランもあるようです。
その場合は、費用はかさむケースもありますが、新婚旅行は新郎新婦それぞれの希望があると思いますので、二人でどんな新婚旅行にするかを話し合い、後悔のないプランを選ぶといいでしょう。
さて、ハネムーンは方法によってはとてもお得に行くことも可能です。しかし、通常の旅行と違うのは、おみやげの多さではないでしょうか。
新婚旅行のために長期休暇をもらったら、職場にもおみやげは必要です。また、近い親戚やお祝い金をもらった相手に、おみやげを渡すケースもあります。新婚旅行のおみやげ代は、平均12万円ほどといいますので、きちんとこの費用も加味して予算を組みましょう。
結婚式、新婚旅行が終わったら、自分たちの生活のことだけを考えればいいかというと、そうではありません。まずは、結婚式にお祝いをくれた人に、そのお返しをすることになります。
お祝い返しの目安は、お祝い金の約半分と言われています。あまりに高額だった場合は、2〜3割などでもいいそうですので、両親や既婚者の人に相談して、その内容を決めるといいでしょう。
中には、結婚報告はがきを作って送付するカップルもいますが、このハガキの平均費用は1万円ほどかかります。加えて、宛名やメッセージを書いて送るとなると、手間がかかりますので、時間を予めとっておくことも必要でしょう。
よく、結婚式費用は結婚式後に支払うもので、ご祝儀から出せばいいと思っている人がいます。しかし、実は挙式披露宴の費用は式の前に払わなければいけないもの。手元に費用がなければ、結婚式が挙げられず、借金をしなくてはいけないことにもなりかねません。
ここでは、結婚式までの流れと支払のタイミングについてご紹介します。
結婚式会場が決まったら、会場の予約費用や、衣装の予約費用などを支払わなければいけません。会場の予約費用は5〜10万円が相場と言われています。レンタル衣装は、会場や衣装のランクによって違うようです。
結婚式場を通して購入する場合は、後から挙式披露宴代とともに支払うことも多いです。しかし、個別に自分たちで用意する場合は、これらを購入時に支払わなければいけません。目安としては、約60万円ほどかかかります。
指輪などは、2〜3ヶ月前には注文しないと、挙式までに間に合わないこともありますので注意しましょう。
式直前になったら、挙式披露宴費用を支払います。高額なので、カード払いや当日払いなどもあるようですが、基本的には前払いが主流。全額を振り込む必要があります。
式を挙げる当日には、参列者に支払う宿泊費や交通費がかかります。お礼などを渡す場合も、事前に包んでおくとスムーズです。
挙式当日までにかかる支払いのタイミングは、しっかりと抑えておきましょう。ご祝儀があるからと安心していると、事前に費用が必要となり、支払えなければキャンセルとなってしまいます。また、キャンセル料もかかりますので、費用の総額と支払いのタイミングはとても重要です。
結婚式の費用は、全国平均で350万円ほど。新婚生活の準備や新婚旅行も加えると約600万円ほどが必要です。結婚準備に関わるお金の多くを占める結婚式費用は、抑えられれば抑えられるほど、負担が少なくなります。
最近では、会費制の結婚式をプランニングしてくれる会費婚という結婚式のスタイルも広まっているようです。会費婚を開くのに必要なお金は、自己資金5万円とゲストからの会費でまかないます。そのため、初期費用をかなり抑えて、結婚式を開けるのです。
支払いのタイミングは、申込時に5万円を支払ったら、その他の支払はすべて当日。前払いの必要はありません。通常の結婚式では、事前に大金を用意しなければいけませんが、その必要がなく、安心して支払えます。
会費婚は、挙式披露宴と2次会を足して2で割った、1.5次会というカジュアルなスタイルで開かれます。カジュアルさのある会費婚は堅苦しさがなく、招待されるゲストの負担も少ないため、新郎新婦だけでなく、全ての人にやさしい結婚式のスタイルといってもいいでしょう。
結婚にまつわる平均費用は600万円ですが、そのうち350万円くらいは結婚式に直接かかるお金です。この費用を減らすだけでも、かなりの負担軽減になりそうですよね。
結婚は結婚後の生活がなんといっても大切です。結婚式にお金をかけすぎて、その後の生活が苦しいようでは、幸せな新婚生活は送れません。会費婚などを利用して、自分たちに合った結婚式を挙げてみてはいかがでしょうか。