結婚式披露宴での最初の盛り上がりを作る役とも言えるのが、「乾杯」ですよね。
この大役は、その後の披露宴の雰囲気作りにも大きく影響してきます。
責任重大とも言える「乾杯の挨拶」を、成功させる秘訣をご紹介します!
目次
神聖な雰囲気で行われた結婚式を終え、次は和やかなムードで進行する披露宴が開催されます。
披露宴が始まると新郎新婦が入場し、披露宴冒頭で盛り上がる場面と言えば「乾杯」です。
乾杯の挨拶役が担うのは、そんな披露宴の雰囲気作りであるとも言えますよね。
ただ「乾杯」をするだけであれば、司会者や会場のスタッフでも行う事が出来ます。
しかしここでゲストの中から選ばれた一人が音頭を取るのには、やはり新郎新婦の馴染みのある雰囲気を作りたいからではないでしょうか。
「披露宴の雰囲気を作る」と言うと大変な役にも思えますが、乾杯の挨拶は大変短い時間で行われます。
この短時間で会場にいる新郎新婦やゲストの方々に一目置かれる挨拶とは、一体どんなものなのでしょうか。
かっこよく印象に残る挨拶をするためには、基本のマナーを外さない事が第一条件となります。
まずは、そのマナーを4つにまとめましたので確認していきましょう。
まずは、挨拶の時間が重要なポイントです。
結婚式における他のスピーチ等と違い、乾杯の挨拶の場合には新郎新婦もゲストも起立してグラスを持った状態で始まります。
そのため、挨拶の時間は「1分~2分程度」が目安です。
3分を越える挨拶は、グラスを持つ手が疲れてしまったりヒールを履いている新婦や女性ゲストは足が痛くなってしまいます。
また「早く料理に手を付けたい!」と思っているゲストも多いシチュエーションとなりますので、さっとスマートに終わらせると良いでしょう。
かと言って、30秒程で内容のない挨拶をしてしまうと失礼に当たってしまいます。
大変難しい所ではありますが、会場の方々の笑顔が一層増える様な挨拶をするとベストですよね。
そのためには、まずは「長すぎない」挨拶を作る様に気を付けていきましょう。
乾杯の挨拶は、明るさが何より大切とも言えます。
これから始まる披露宴を、乾杯で盛り上げる事が出来ればこれから頂くお料理も一層美味しく感じる事でしょう。
乾杯をする人が暗い顔をしていたり硬い表情では、会場の雰囲気も一気に暗くなってしまうものです。
また背中が丸まっていたり身嗜みがしっかりしていなかったりすると、それだけでゲストからの評価はガタ落ちになってしまいます。
緊張していると硬い表情になってしまいがちですが、なるべく明るく笑顔で元気でマイクに前に立つ様に心がけていきましょう。
乾杯の挨拶にも、基本的な構成があります。
特別な理由がない限り、この構成に沿って文章を作っていくと良いでしょう。
1.祝福の言葉
2.簡単な自己紹介
3.エピソード
4.はなむけの言葉
5.乾杯の発声
「1.祝福の言葉」と「2.簡単な自己紹介」は、逆になってしまっても構いません。
ここは場の雰囲気に合わせて、臨機応変に変更していきましょう。
「3.エピソード」は一番長くなってしまいがちですが、新郎新婦の人柄を賞賛する様な短かくてわかりやすい文章を作ります。
そして「4.はなむけの言葉」はいくつか基本の文例があるので、自分に合うものを選んで使用してみましょう。
最後のキメである「5.乾杯の発声」こそ、一番格好良く決めたい所ですよね。
少しグラスを上げて、明るく笑顔で「乾杯!」とまとめて挨拶は終了となります。
結婚式には、使ってはいけない言葉が多くあります。
大変おめでたい席ですので、悲しい事等を連想させる「忌み言葉」や同じ事が繰り返される事を連想させる「重ね言葉」は避けましょう。
・悲しい
・終わり
・離れる
・別れる
・死ぬ
・なくなる
・重ねて
・またまた
・度々
上記以外にも、少しでもマイナスなイメージのある言葉は使わない様に注意します。
また重ね言葉は無意識に使用してしまいがちな言葉なので、十分に注意していきましょう。
基本的なマナーが分かったところで、今度は「喜ばれるポイント」を3つご紹介します。
スマートにまとまった挨拶をするためには、簡潔で分かりやすい文章を作る事が大切です。
正しい日本語を使用する事はもちろん、誰が聞いても理解できるスッキリとした文章が成功のコツです。
長々と状況を詳しく説明するよりも、一言二言でまとめてスマートな挨拶を目指しましょう!
乾杯の挨拶に設けられた時間は、1~2分と大変短いですよね。
その短時間でも「乾杯の挨拶良かったな~」と思ってもらえるためには、エピソード選びが大きなポイントとなってきます。
しかし1分程度で新郎新婦の人柄を伝えるのは、本当に至難の業と言えます。
そこで、エピソード選びが大切となってくるのです。
誰にでもわかりやすいエピソードであれば、比較的短文で人柄の良さを伝える事が出来ます。
また、エピソードの代わりに名言や格言を引用しても良いかもしれませんね!
乾杯の挨拶の目的は、言わずもがな「乾杯」です。
これは会場の全員で唱和するものですので、乾杯を唱和するタイミングが分かりやすい挨拶はとても好印象となります。
例えば文章が終わって突然「乾杯!」と言うのも悪くはありませんが、少々ゲストはびっくりしてしまいかねません。
それに対して「では、ご唱和をお願い致します。乾杯!」と言うと、誰にでもタイミングがわかりやすいですよね。
こうしたちょっとした気配りを入れていくのも、乾杯の挨拶成功のコツと言えます。
ここでは、エピソードの代わりに引用する名言や格言を6つご紹介します。
1.愛とは、お互いを見つめ合う事ではなく、ともに同じ方向を見つめること。
<フランスの作家/サン・テグジュペリ>
(参照元:https://earth-words.org/archives/6837)2.結婚、いかなる羅針盤もかつて航路を発見したことのない荒波。
<ドイツの詩人/ハイネ>
(参照元:https://www.oyobi.com/maxim01/01_34.html)3.愛情には1つの法則しかない。それは愛する人を幸福にする事だ。
<フランスの小説家/スタンダール>
(参照元:https://gkga.jp/meigen/view/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%AB)4.真に結ばれた夫婦にとっては、若さの喪失ももはや不幸ではない。ともに年老いることの楽しさが年老いることの辛さを忘れさせてくれる。
<フランスの哲学者/アンドレ・モーロワ>
(参照元:https://rennai-meigen.com/andremaurois/)5.確実に幸福な人となるただ1つの道は、人を愛する事だ。
<ロシアの小説家/トルストイ>
(参照元:https://iyashitour.com/archives/24572/2)6.尊敬という事がなければ、真の恋愛は成立しない。
<ドイツの哲学者/フィヒテ>
(参照元:https://michishirube.nomaki.jp/kotoba/fichte.html)
いかがでしょうか。
こうした名言や格言の中から、自分らしいフレーズを見付けて挨拶に盛り込んでみても素敵な挨拶に仕上がりますね!
○○くん、●●さん、この度はご結婚誠におめでとうございます。
ご両家親族の皆様にも、お祝いを申し上げます。
只今ご紹介にあずかりました、新郎(新婦)の叔父(叔母・祖父等)に当たります△△と申します。
僭越ではございますが、指名を頂きましたので乾杯の音頭を取らせて頂きます。
○○くん(●●さん)の事は産まれた時から知っており、まさに我が子の結婚式の様な心持ちでこの日を迎えている次第でございます。
○○くん(●●さん)は幼い頃から大変活発で、遊びに来る度に家の中がひっくり返る様な勢いで遊んでおりました。
その反面とても心優しい性格をしており、いじめられている子を見付けようものならばすぐさま助けに入ったものでした。
大変偉い事ではあるのですが、私はそんなエピソードを聞く度に心配を募らせた事を昨日の様に覚えております。
そんな○○くん(●●さん)も、素晴らしいお相手を見付けて本日結婚します。
この様な晴れの日に立ち会う事が出来、心から嬉しく思っております。
○○くん(●●さん)、これからは●●さん(○○くん)と二人で力を合わせて幸せな家庭を築いて下さい。
困った事があったら、いつでも相談して下さいね!
それでは、お二人の新しい門出を祝して乾杯をしたいと思います。
皆様、ご唱和をお願い致します。
乾杯!
○○くん、●●さん、この度はご結婚誠におめでとうございます。
ご両家親族の皆様にも、お祝いを申し上げます。
只今ご紹介にあずかりました、新郎(新婦)の上司に当たります(株)□□で課長を務めております△△と申します。
僭越ではございますが、指名を頂きましたので乾杯の音頭を取らせて頂きます。
○○くん(●●さん)は新卒で入社し、その明るさで同期を大変賑わせておりました。
○○くん(●●さん)に任せた仕事は、とても細かい所まで行き届いており毎回関心させられたのを覚えています。
また大変人懐っこい性格をしていて、私を含む会社の諸先輩方の人気を独り占めしておりました。
最近ではプロジェクトリーダーを務めるまでに成長し、今後の活躍にも更に期待されている人材でございます。
そんな○○くん(●●さん)は、支えてくれる素晴らしいお相手を見付けて本日高砂席に座っております。
この様な晴れの日に立ち会う事が出来、心から嬉しく思っております。
○○くん(●●さん)、これからは●●さん(○○くん)と二人で力を合わせて幸せな家庭を築いて下さい。
そしてこれからも、どんどん活躍の場を広げていって下さい!
それでは、お二人の新しい門出を祝して乾杯をしたいと思います。
皆様、ご唱和をお願い致します。
乾杯!
○○くん、●●さん、この度はご結婚誠におめでとうございます。
ご両家親族の皆様にも、お祝いを申し上げます。
只今ご紹介にあずかりました、新郎(新婦)の友人で△△と申します。
僭越ではございますが、指名を頂きましたので乾杯の音頭を取らせて頂きます。
○○くん(●●さん)とは小学校からの付き合いで、かれこれ20年以上仲良くして頂いております。
始めて○○くん(●●さん)に会ったのは、小学校の入学式でした。
引っ越してきてまだ間もなく友達がいなかった私に、一番最初に話しかけてくれたのが○○くん(●●さん)です。
それからは、楽しい事も辛い事も共に乗り越え、まさに親友と呼べる関係でいる事が出来ました。
そんな○○くん(●●さん)は、幸運にもこんな素晴らしいパートナーを見付けて結婚の日を迎えております。
大切な友人の晴れの日に立ち会う事が出来、心から嬉しく思っております。
○○くん(●●さん)、これからは●●さん(○○くん)と二人で力を合わせて幸せな家庭を築いて下さい。
そしてこれからも、どんどん活躍の場を広げていって下さい!
それでは、お二人の新しい門出を祝して乾杯をしたいと思います。
皆様、ご唱和をお願い致します。
乾杯!
名言や格言と使用する場合には、エピソードの部分に当てはめてみましょう。
○○くん、●●さん、この度はご結婚誠におめでとうございます。
ご両家親族の皆様にも、お祝いを申し上げます。
只今ご紹介にあずかりました、新郎(新婦)の友人で△△と申します。
僭越ではございますが、指名を頂きましたので乾杯の音頭を取らせて頂きます。
かの有名なドイツの哲学者、フィヒテは「尊敬という事がなければ、真の恋愛は成立しない。」と言っています。
これは、まさに結婚において忘れてはならない大切なポイントだと思います。
どんなに愛しているからと言って相手に対する尊敬の念を持たなければ、関係はぎくしゃくしていってしまいます。
相手を尊敬する気持ちを、常に持ち労わりあう事。
それが夫婦を幸せに保つキーワードだと、フィヒテは説いているのです。
○○くん(●●さん)も、●●さん(○○くん)と尊敬しあい、二人で力を合わせて幸せな家庭を築いて下さい。
そしてこれからも、どんどん活躍の場を広げていって下さい!
それでは、お二人の新しい門出を祝して乾杯をしたいと思います。
皆様、ご唱和をお願い致します。
乾杯!
いかがでしたでしょうか?
乾杯の挨拶は、その短い時間でスマートにわかりやすくまとめる事が大変重要なポイントとなります。
また披露宴の雰囲気作りにも一役買う事になりますので、笑顔と明るさを忘れずに挨拶をする様に心がけていきましょう。
エピソードや引用は、あなたらしさが一番出る部分でもあります。
だからと言ってあまり背伸びをする必要はありませんので、あなたらしい文章を作っていくとより喜ばれる事でしょう。
たった1~2分限りではありますが、新郎新婦やゲストの記憶に残る様な乾杯の挨拶が出来ると良いですね!